ADHD(注意欠如・多動性障害)グレーゾーンとは、「ADHDの特性を持っている傾向があるが、医療機関で診断されるほどではない」ことを指す言葉です。医学的な名称ではないものの、世間一般に使われている表現です。
ADHDグレーゾーンの子どもたちは、
- 集中力がない
- じっとしていられない
- 思いつきで行動してしまう
といったADHDの特性を持ちながらも、通常学級の中では苦手なことをしなければならない場面が多くなりがちです。本人は頑張っているのに、「◯◯ができないのは本人の努力不足だ」と周りから思われてしまったり、「自分は頑張ってもできない人間なんだ」と本人が劣等感を持ってしまったりといったことが起こります。これは、グレーゾーン特有の悩みといえるでしょう。
今回は、通常学級での学習でADHDグレーゾーンの子どもたちが抱えやすい困りごとと、それに対して親ができるサポートについて、お話していきます。
Contents
ADHD(注意欠如・多動性障害)の学習面での困りごとと対処法
困りごと① 学習習慣がつきづらい
ADHDグレーゾーンのお子さんは、「思いつきで行動してしまう」という傾向から、毎日の学習習慣をつけることが難しく、そのせいで学校で習った内容がなかなか定着しづらい場合があります。親御さんのサポートとして、以下のようなことが考えられます。
「ご飯やお風呂」と「学習」をセットルーティンにする
そこで、ご飯やお風呂など【毎日必ずすることと学習をセットルーティン化する】のがおすすめです。なぜなら、毎日のルーティンと学習をセットにすることで、学習に取り組む心理的ハードルを下げられるからです。
困りごと② 集中力が切れやすい
ADHDグレーゾーンのお子さんは、「集中力が切れやすい」傾向にあります。切れやすいといってもその持続時間は人それぞれですが、「集中力が持続しやすいようにサポートする」ことは可能です。親御さんのサポートとして、以下のようなことが考えられます。
短い休憩をこまめに取って気分を発散させる
「この5問を解き終わったら2分休憩」といったように、短い休憩をこまめに入れましょう。このやり方が定着したら、徐々に休憩を取る回数を減らしていきます。指定の通りに休憩を取って学習を達成できたという成功体験を積めば、徐々に集中力を持続させやすくなってきます。
学習机の周りを見直す
学習机の周りには、どのようなものが置かれていますか?
机から手の届く場所に趣味関係の物がたくさん置かれているようなら、勉強中に気が散っているかもしれません。
困りごと③ 整理整頓が苦手、忘れ物が多い
ADHDグレーゾーンのお子さんは、整理整頓が苦手なことが多く、そのせいでしょっちゅう忘れ物をしてしまう場合があります。特に中学生は、忘れ物が評定(通知表)に反映され、そのことは結果的に高校進学の際に直接影響してしまいます。これはなんとしても克服したいところ……。
整理整頓のためのツールを見直す
お子さん本人と、整理整頓のやり方について具体的に話し合ってみてはいかがでしょうか。「きれいにする」というような曖昧な言葉ではなく、あくまで「具体的に話し合う」というのがポイントです。
例えば、国語は赤ファイル、算数は青ファイル、というように一目で分かるように色で分けたり、ファイルの種類を工夫したりするだけでも、整理整頓のしやすさは変わります。
困りごと④ 課題の締め切りを守れない
整理整頓や忘れ物と似た困りごとですが、「課題の締め切りを守れない」というのもよくある困りごとの一つです。ADHDグレーゾーンのお子さんは、「やらなければならないことを先延ばしにする」傾向があります。例えば、夏休みの宿題の締め切りは理解していても、各課題を終わらせるまでの道すじや所要時間が実感として理解できておらず、「まだ大丈夫」だと思って先延ばしにしてしまうのです。
課題を細かく分割し、取り組む順番をはっきり決める
課題を細かく分割し、「その日に取り組むべきこと」や「取り組む順番」を明確にできるようサポートをしてあげましょう。
親御さんのサポートだけでは難しい場合の選択肢
グレーゾーンの子どもたちが抱えやすい困りごととその対処法、いかがでしたか?グレーゾーンのお子さんを持つ親御さんの中には、「どう声かけをしたら良いのか分からない」「自分の子どもへの対応が正解なのかどうか分からない」などといったお悩みを抱えている方がたくさんいます。
親御さんのサポートだけでは難しいと感じる場合には、外部に相談してみるのも一つの手です。相談を行なっている機関について紹介した記事も、参考にしてみてくださいね。