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私は、プロ家庭教師として発達障害グレーゾーンのお子さんを中心に学習指導を行ってきました。10年以上前に、LD(学習障害)を持つ生徒を担当した経験から教育に携わることを決意し、さまざまな特性を持つ生徒さんに合わせたカリキュラムや声かけの方法を模索し続けてきました。今では、テストで30点しか取れなかったお子さんでも、安定して80〜90点を取れるように指導が出来るまでになりました。
本記事では、「小学生のモチベーションとご褒美」について、解説していきます。
Contents
子どもの勉強モチベーションを上げる方法2つ。メリット・デメリットは?
学習のモチベーションを上げる方法には、大きく分けて2つあります。
「ソト」からのモチベーション
1つ目は、「ご褒美をあげる」こと。
欲しいモノを買ってもらえるから勉強しよう、勉強が終わったらお菓子を食べられるから早く勉強しよう、といったモチベーションです。
「勉強で一定のポイントを貯めたら、好きな商品をGETできる」というような大手企業さんのシステムがありますが、その仕組みもこの「ソト」モチベーションにあたりますね。
このモチベーションは、
メリット:即効性があり、効果も高い
デメリット:回数とともに効果が薄れてくるため、ご褒美レベルを上げていかざるを得なくなる
といった特徴があります。
親御様からよく「ご褒美をあげても良いのでしょうか」というご質問をいただくことがありますが、そもそもこの方法だけで学習のモチベーションを保ってもらうのは相当難しいといえます。
「ウチ」からのモチベーション
2つ目は、「勉強自体に楽しみを見出してもらう」こと。
もっと知りたいから勉強しよう、なんだか面白いから勉強しよう、といったモチベーションです。
このモチベーションは、
メリット:学習自体がモチベーションであるため、効果が持続しやすい
デメリット:勉強嫌いのお子さんの場合、そもそもこの方法で火をつけるのにある程度時間がかかりやすい
といった特徴があります。
2種類のモチベーションをうまく使い分けて、子どものやる気をUP!
お子さんの学習モチベーションがどうもうまく上がらない、という場合には、
“初期の段階で「ソト」モチベーションを取り入れ、次第に「ウチ」モチベーションに変えていく”
という大きなイメージを持っていただけると良いと思います。
「最初は好きなお菓子を買ってもらえるから勉強してただけなんだけど、褒められたりテストの点数が上がったりするのがうれしくなり、いつの間にか勉強自体が好きになっちゃった」というようなパターンは、いくらでもあります。
「勉強自体が好き」=「ウチ」モチベーションなので、この状態がある程度続けば、「ソト」モチベーションは徐々に必要なくなってくるでしょう。
もちろん、学習の最初の段階で「ウチ」モチベーションUPが出来れば理想なのですが、勉強(または特定の教科)に極端な苦手意識を持っている場合、非常に難しいというのが正直なところです。
実際、私のこれまでの生徒さんたちで、最初から「ウチ」モチベーションを持てたというお子さんはただの一人としていませんでした。
勉強の苦手なお子さんの気持ちを考えると、まずは「自分もやればできるんだ」という自信をつけていくことが最優先になりますので、効果の緩やかな「ウチ」モチベーションから入るのは、実はベストでない場合も多いのです。
ステップ① 「ソト」モチベーションでやる気UP!
ステップ② やる気が切れないうちに、「ウチ」モチベーションに切り替え!
モチベーションが定着してしばらくすると、「ソト」モチベーションは徐々に必要なくなります。
さいごに
いかがでしたか?
モチベーションを保つのが一番難しいのは、勉強し始めた最初の段階です。
「ウチ」「ソト」をうまく使い分けて、この最初のステップを上手に乗り切っていきましょう!